電験3種理論科目の試験概要と講師からのアドバイス

電験3種の試験は「一次試験のみの試験」です。一次試験は4科目で構成され、4科目合格すると、電験3種合格となります。

電気工事士のように実技試験、電験2種のように二次試験がないのが特徴です。

4科目のうちの1科目に「理論科目」があります。

理論科目の試験概要

理論科目の試験概要として「問題数」「配点」「試験形式」「出題範囲」を整理しました。

※問題数、配点、試験形式を把握することは、効果的な試験対策を講ずるために必要不可欠です。

理論科目の試験問題数

電験3種理論科目は

「A問題14問」と「B問題3問」

で構成されます。B問題には選択問題があるため、問17もしくは問18のどちらかを選択して回答する必要があります。

理論科目の配点

A問題は1問5点、B問題は1問10点。

満点は100点、合格点は60点。

※試験が難しい年度は合格点が下がることもあります。

理論科目の試験時間

理論科目の試験時間は「90分」です。

理論科目の出題範囲

直流回路、交流回路、静電気、電磁気、電子回路、計測回路です。

講師が伝えたいポイント

 試験の形式が「マークシートであり、「5択問題」であるところに一つ攻略方法があります。ある程度、解答を絞り込めさえすれば、格段に取れる点数が増えるという術を使わない手はありません。模試などで経験を積んでおくと良いでしょう。

 また、A問題とB問題では配点がずいぶんと違います。電験3種のB問題はA問題の2倍ですから、B問題で出題される分野の学習は必須です。しかしながら、B問題では難易度の高い問題が出題される分野もあるため、A問題で確実に点を稼ぐ必要もあります。要はバランスが重要ということです。電験2種のA問題とB問題の配点とは、全く異なるので注意が必要です。

 あと、試験時間にも注意が必要です。電験3種の理論科目と機械科目は90分で17問の問題を解かなくてはいけません。試験開始から15分、30分、50分という時間でどの程度の問題数を消化するかを決めておくのは非常に有効な手法です。

 試験開始から簡単な問題をどんどん解くことで時間を作り、三相交流、計測回路、静電気(時間がかかるが配点の高い)に充てるというスタイルを桜庭塾では推奨しています。試験本番で大きく崩れることがなくなりますし、ある程度、正解数を出せれば緊張が収まり、本来の力を発揮しやすくなります。

(参考)試験日

例年、9月第1日曜日

(参考)科目合格制度

電験3種の結果は科目ごとに合否が出ます。4科目すべて合格する必要があります。一部の科目だけ合格した場合、科目合格となります。

科目合格は翌年度と翌々年度の試験まで試験免除の効果があります。科目合格すれば、2回の試験を免除できると覚えておくと良いでしょう。

※試験申し込み時に科目合格申請が必要となるので注意しましょう。今は、インターネットでの申し込みをしようとすると、必ず確認が入るのでほぼ間違うことはないでしょう。