電験3種の試験範囲を把握することの重要性

 電験では「試験範囲を把握すること」が最も重要である。試験結果に大きく影響する。重要ではない知識習得に時間を無駄に費やし、試験範囲の知識習得を疎かにする人はまず不合格となる。頭では分かってはいるものの、電験受験ではやりがちなミスである。勉強開始1年目によく多く起こる。

 自分も過去に何回も失敗してきた。重要ではない部分に時間を費やしすぎてしまうことにはきちんと原因がある。その原因とは「試験で点を取るという意識の欠如」である。時間を費やしすぎることを深堀すると「重要ではない部分は学生時代も同様に重要ではないため、授業で丁寧に扱われていなかった可能性がかなり高い」ということである。そのため、電気専攻の学生であっても理解しにくく、資料もあまり存在しないことから「理解するのに時間がかかる」のである。

 ここに時間を消費してはいけない。たとえば、測定器であるオシロスコープや電流発生器、計器関係のCT、PTといった現場では重要であった設備の布設方法や具体的な使い方は電験では出題されない。現場の作業管理のようなものも電験三種ではほぼ出題されない。そういった内容は、試験終了後に学ぼう。

 電験の出題範囲はかなり広い。元素の話から大型機械の動作原理まで理解する必要がある。全てを脳内に保存できる人は、電気の勉強を始めてから膨大な時間をかけて勉強してきた人が多い。それこそ数千時間という単位で。そういった天才を除く、普通の方は地道に積み重ねつつも工夫していく必要がある。

 まずは、電験3種の出題範囲はどこか」を知り、「高確率で出題される範囲」を知ること。そして、無駄を省く。試験範囲を知ることが「合格に必要な時間を確保する手段」となるため、特に重要なのである。